豆苗は“コスパ最強の栄養野菜”。注目の栄養素を徹底解説【管理栄養士監修】

※ヘルスケアライティングアカデミーを卒業した、弊社所属の専門家ライターが執筆した記事です。
豆苗は一年中手頃な価格で買えるうえ、使い切ったあとにもう一度育てて食べられることから、節約食材として親しまれています。しかし、そのイメージだけでは気付きにくい魅力があるのをご存知でしょうか。
ここでは、そんな豆苗の見た目以上の実力を、科学的な根拠とともに分かりやすく紹介していきます[1]。
豆苗のココがすごい!知っておきたい3つの魅力
豆苗の魅力は、大きく分けて「栄養」「コスト」「使いやすさ」の3つあります。
エンドウ豆が発芽したばかりの若芽である豆苗は、緑黄色野菜に分類され、ビタミン類を豊富に含むのが特徴です。
一年を通して価格が安定しており、継続して購入しやすい点も魅力のひとつ。天候や季節の影響を受けにくいため、家計の味方として無理なく取り入れられます。さらに、葉や茎はやわらかく、生でも加熱しても扱いやすく、軽い食感で、どんな料理にも取り入れやすい万能さがあります。
ここからは、そんな豆苗の魅力をより詳しく見ていきましょう[1]。
専門家が注目する理由。豆苗に多い栄養素を徹底解説

ここでは、豆苗に豊富に含まれている栄養素の働きを解説します。
豆苗には、次の5つのビタミンが豊富に含まれています[2,3]。
1.ビタミンA(β-カロテン)
β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換され、視覚機能の維持、皮膚や粘膜の健康の維持、免疫機能の正常化など重要な役割を果たします[4]。
2.ビタミンE
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、体内の脂質が酸化されるのを防ぐ働きがあります[4]。
3.ビタミンK
ビタミンKは、血液凝固に関わる栄養素として知られていますが、骨の健康を維持するうえでも欠かせない栄養素です[4]。
4.葉酸
葉酸は、DNAの合成や細胞の新陳代謝に関わる重要なビタミンです。妊娠を希望する人や妊娠中の方に、特に必要とされる栄養素として知られています[4]。
5.ビタミンC
ビタミンCは、抗酸化作用をもち、体内で活性酸素から細胞を守る役割が知られています。また、コラーゲンの合成や血管の健康維持など多くの働きを持つ水溶性ビタミンです[4]。
豆苗1袋でどれくらい補える?1日の必要量との比較
市販されている豆苗1袋の可食部は、およそ90gです。この1袋で、30~64歳女性が1日に摂りたい量の半分以上を満たせるビタミンが複数あります。表では、豆苗1袋に含まれる栄養量と、1日に摂りたい量を比較しています。
| 豆苗(90g当たり) | 30~64歳女性が 1日に摂りたい量(*) | |
| ビタミンA | 306μg | 700μg |
| ビタミンE | 3.0mg | 6.0mg |
| ビタミンK | 252μg | 150μg |
| 葉酸 | 82μg | 240μg |
| ビタミンC | 71mg | 100mg |
*ビタミンA、葉酸、ビタミンCについては推奨量、ビタミンE、ビタミンKについては目安量を基準値として参照しています。
豆苗をもっと活用!選び方・保存・使い方のポイント

豆苗は身近な野菜だからこそ、「どう選ぶ?」「どう保存する?」「どう使う?」が分かると、ぐっと使いやすくなります。ここでは、日常で役立つ基本ポイントをまとめました。
新鮮な豆苗の選び方
葉が鮮やかな緑色で、全体にハリがあるものを選びましょう。茎が細すぎず、まっすぐ伸びているものが新鮮です。根元が乾燥しておらず、変色していないかも確認しましょう[1]。
おいしさを保つ保存方法
購入後はパックのまま立てて冷蔵庫で保存します。日持ちはあまりしないので、できるだけ早めに使い切ることが大切です。根をカットした場合は、ラップで軽く包んで冷蔵保存し、早めに使い切りましょう[1]。
料理に生かす使い方のコツ
豆苗は火を通しすぎると食感が損なわれやすいため、炒め物では仕上げに加えるのがおすすめです。加熱時間を短くすることで、シャキシャキとした食感が残ります。また、豆苗には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、葉酸など、水に溶けやすい栄養素が含まれているため、スープや鍋料理のように汁ごと食べられる料理にすると、調理中に溶け出した栄養素も無駄なく取り入れやすくなります。
生でも食べられるため、サラダや和え物など、加熱しない料理にも使いやすく、日々の献立に取り入れやすい食材です[1,4]。
迷ったら豆苗。毎日の食卓で定番野菜に
豆苗は価格が安く、調理が簡単で、栄養価も高いという三拍子そろった野菜です。複数のビタミンを豊富に含み、日常の健康的な食生活を支えてくれます。特別な準備が必要なく、普段の料理にサッと加えるだけで栄養価を高められる点も魅力。健康維持を意識する人にとって、まさに「コスパ最強の栄養野菜」と言える存在です。
【参考文献】(すべて2026年1月3日閲覧)
[1] 野菜情報サイト野菜ナビ, 豆苗
[2] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年, 野菜類/(えんどう類)/トウミョウ/茎葉/生
[3] 消費者庁, 食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン
[4] 厚生労働省, 日本人の食事摂取基準(2025年版)
著者プロフィール

管理栄養士
望月 ひより
総合病院にて10年以上管理栄養士として勤務し、延べ1万件以上の栄養指導を経験。生活習慣病や高齢者支援に力を注ぎ、現在は健康福祉分野で地域住民を対象にした健康教育や食育活動を行っている。
