もち麦の栄養と健康メリットを徹底解説【管理栄養士解説】

もち麦

※ヘルスケアライティングアカデミーを卒業した、弊社所属の専門家ライターが執筆した記事です。

スーパーでよく見かける「もち麦」。「なんとなく体によさそう」と思いながら、具体的なメリットまでは知らない方も多いのではないでしょうか。
なぜ健康によいといわれるのか、その理由を知ると、いつものご飯選びが少し変わるかもしれません。
今回は管理栄養士の視点から、その栄養の魅力を分かりやすく解説します。

目次

そもそも「もち麦」とはどんな食材?

もち麦は大麦の一種で、大麦にはお米と同じように「うるち性」と「もち性」の2つのタイプがあります。私たちが普段食べているお米の多くは「うるち性」ですが、もち麦はその名のとおり「もち性」の品種です[1]。
ぷちぷち、もちもちとした食感が特徴で、食べごたえがあります。

もち麦の栄養の魅力とは?

腸活

実はもち麦には、白米の約15倍、玄米の約2.6倍もの食物繊維が含まれています。なかでも水溶性食物繊維であるβ-グルカンを豊富に含むことでも注目されています。
また、その他にも私たちの体に必要なナイアシンや鉄といった栄養素も含まれます[1-3]。
ここでは、もち麦に含まれる栄養素である食物繊維、ナイアシン、鉄の働きについて紹介します。

食物繊維で腸内環境を整え、お腹スッキリ

食物繊維の摂取量が多い人ほど、排便の回数が増えることが報告されています[4]。また、食物繊維は腸内細菌のエサとなり、ビフィズス菌を増やすとともに、短鎖脂肪酸(腸の中で作られ、腸の健康を支える物質)の生産を促します。短鎖脂肪酸の一種である酪酸は、腸の細胞のエネルギー源となり、腸のバリア機能を保つほか、免疫や炎症の調整にも関わっています[5]。

多くの疾患の発症リスク低下に役立つ食物繊維とナイアシン

食物繊維の摂取は、総死亡率や心筋梗塞、脳卒中、循環器疾患、2型糖尿病、乳がん、胃がん、大腸がんの発症リスク低下につながることが報告されています。また、食物繊維摂取量が多い人は、体重や収縮期血圧、総コレステロール値が低いことも示されています。

その他、もち麦には水溶性ビタミンであるナイアシンも含まれており、エネルギー代謝、皮膚や神経機能の維持にも重要な役割を果たします。不足が進み欠乏すると、ナイアシン欠乏症(ペラグラ)を発症し、皮膚炎や下痢、精神神経症状などがみられます[2-4]。

鉄が貧血予防や体の機能を支える

もち麦には、鉄も含まれており、鉄は私たちの体に必要なミネラルの一つです。欠乏してしまうと貧血や運動機能、認知機能等の低下を招いてしまいます[2-4]。
不足を防ぐためにも意識して摂りたい栄養素の一つです。

今日から始められる「もち麦生活」

もち麦ごはんとおにぎり

白米と一緒に炊く

もち麦は白米と一緒に炊飯するだけで、手軽に食べることができる食材です。使用量の目安は米2合に対してもち麦1合、水は4合の目盛りです。量や水加減は商品によって少し異なるため、パッケージに記載された目安を参考にするとよさそうです[1]。

茹でて料理にプラスする

もち麦を茹でておけば、スープや味噌汁、サラダに加えることで、手軽に取り入れることができます。まとめて茹でて冷凍しておくと、使いたい時にすぐ活用できて便利です。また、調理済みでサラダやスープにそのまま使える商品があるのも嬉しいポイントです。

農業・食品産業技術総合研究機構のサイトでは、ゆでもち麦は1回分45gを目安に使うと良いとされています[1]。また、ご自身の生活スタイルや好みに合わせて混ぜる量を調整することもできます。

無理なく取り入れて、日々の健康づくりに

もち麦は、私たちが不足しがちな食物繊維などの栄養素を補えるだけでなく、日本人の食習慣の中で毎日の食事に手軽に、美味しく取り入れやすい点が人気の秘訣と言えるでしょう。
ただし、腸の疾患がある場合は、食物繊維の摂取量や摂り方に注意が必要です。不安がある方は、主治医に相談した上で日々の食生活に取り入れるか判断しましょう[6]。

まずは、いつもの食事にもち麦を少しずつ加えることで、健康のために必要な栄養素を補ってみませんか。小さな工夫の積み重ねが、日々の健康づくりにつながります。

著者プロフィール

管理栄養士 中川麻奈美

管理栄養士  中川麻奈美

給食受託会社での勤務を経て、より多くの人々の健康づくりに関わりたいとの思いから、現在は特定保健指導やヘルスケアコラムの執筆・添削サポート業務に携わっています。生活習慣病予防を中心に、科学的根拠を大切にしながら、健康づくりにつながる情報を発信しています。実践につながる情報提供を通じて、健康行動を後押しすることを目指しています。
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