鶏肉の栄養は部位で違う?もも・むね・ささみを比較【管理栄養士解説】

※ヘルスケアライティングアカデミーを卒業した、弊社所属の専門家ライターが執筆した記事です。
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鶏肉は手頃な価格で購入でき、高たんぱくな食材として人気があります。和食・洋食・中華などさまざまな料理に活用しやすく、日常の食事にも取り入れやすいのが魅力です。
一方で、「ダイエットにはむね肉とささみのどちらがよい?」「もも肉との違いは?」など、部位による違いが気になる人も多いのではないでしょうか。実は鶏肉の栄養は部位によって特徴が異なり、たんぱく質量や脂質量、食感にも違いがあります[1]。
この記事では、もも肉・むね肉・ささみの栄養の特徴と、目的に合わせた選び方を管理栄養士が解説します。
鶏肉の魅力とは?注目したい栄養素
まずは、鶏肉に含まれる代表的な栄養素とその働きを見ていきましょう。
健康維持に欠かせないたんぱく質
鶏肉にはたんぱく質が豊富に含まれています[1,2]。たんぱく質は筋肉や骨などの材料になる重要な栄養素です。また、年齢とともに筋肉量は低下しやすいため、健康維持には十分なたんぱく質の摂取が欠かせません。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、不足を防ぐために1日にとりたいたんぱく質量は成人女性で50gとされています。鶏肉100gで1日に必要なたんぱく質の約4〜5割を摂ることができます[3]。
代謝を支えるビタミンB群も豊富
鶏肉にはビタミンB群であるナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸も豊富に含まれています[1,2]。これらは糖質・脂質・たんぱく質の代謝に関わり、食事から摂った栄養素をエネルギーとして利用するのを助けます[3]。毎日を元気に過ごしたい人にとって大切な栄養素です。
鶏肉は目的別に選ぶのがおすすめ。もも肉・むね肉・ささみの違いを解説

もも肉・むね肉・ささみにはそれぞれ異なる特徴があり、脂質量や食感、向いている料理が異なります。各部位の特徴を紹介します。
| 可食部100g当たりの栄養成分 | エネルギー(kcal) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | |
| もも肉 (生) | 皮つき | 190 | 16.0 | 14.2 |
| 皮なし | 113 | 19.0 | 5.0 | |
| むね肉 (生) | 皮つき | 133 | 21.3 | 5.9 |
| 皮なし | 105 | 23.3 | 1.9 | |
| ささみ(生) | 98 | 23.9 | 0.8 | |
もも肉
もも肉は鶏肉の中でも脂質が比較的多く、うま味やコクのある味わいが特徴です。特に皮の部分には脂質が多く含まれています。照り焼き、唐揚げ、煮込み料理など幅広い料理に向いています。脂質が多い分エネルギー量も高めですが、その分満足感を得やすい部位でもあります[4,5,9]。
また、もも肉には亜鉛やビタミンKも含まれています[2,4,5]。亜鉛は味覚を正常に保つほか、たんぱく質の合成や免疫機能の維持に関わるミネラルです。ビタミンKは血液凝固に関わるほか、骨の健康維持をサポートする働きがあります[3]。
むね肉
むね肉はもも肉と比べて脂質が少なく、高たんぱくな部位です[2,6,7]。加熱しすぎるとパサつきやすいため、低温調理などの工夫をすると食べやすくなります[9]。価格も比較的手頃なため、日常的に取り入れやすいのも魅力です。サラダチキンや蒸し鶏、チキンカツなどの料理で楽しめます。
ささみ
ささみは鶏肉の中でも特に脂質が少ないのが特徴で、たんぱく質を豊富に含んでいます[2,8]。脂質が少ない分、加熱しすぎると硬くなりやすいため、火の通しすぎには注意が必要です。サラダや和え物などにも活用しやすく、手軽にたんぱく質を補うことができます。
鶏肉を食べるときのポイント

カロリーが気になるときの選び方
鶏肉の脂質は皮の部分に多く含まれているため、皮を取り除くことでエネルギー量を抑えることができます[4-7]。脂質が少ないむね肉やささみを選ぶのもよいでしょう[6-8]。
鶏肉をヘルシーに食べる調理のコツ
鶏肉は部位によって脂質量が異なりますが、調理法によってもエネルギー量や脂質量が大きく変わります。特に唐揚げやフライなどの揚げ物は、調理の際に油を使用するため、エネルギー量や脂質量が高くなる傾向があります。鶏肉の特徴を活かしながら脂質を抑えたい場合は、調理法にも注目してみましょう。
【おすすめの調理法】
グリル焼き:余分な脂が落ちやすく、香ばしく仕上がります。
蒸し料理:しっとりとした食感を楽しめる調理法です。
ゆで料理:油を使わずに調理でき、サラダや和え物にも活用できます。
食べ過ぎにも注意
鶏肉はたんぱく質を豊富に含む食材ですが、たくさん食べればよいというわけではありません。適量を継続して取り入れることが健康的な食生活につながります。
鶏肉の栄養を健康づくりに役立てよう
鶏肉は高たんぱくで健康的な食材ですが、部位によって栄養や特徴が異なります。「どれが一番よいか」ではなく、目的や料理に合わせて使い分けることがポイントです。
毎日の食事に上手に取り入れながら、無理なく栄養を補っていきましょう。
【参考文献】(すべて2026年6月22日閲覧)
[1] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
[2] 消費者庁, 食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン
[3] 厚生労働省, 日本人の食事摂取基準(2025年版)
[4] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年, 肉類/<鳥肉類>/にわとり/[若どり・主品目]/もも/皮つき/生
[5] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年, 肉類/<鳥肉類>/にわとり/[若どり・主品目]/もも/皮なし/生
[6] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年, 肉類/<鳥肉類>/にわとり/[若どり・主品目]/むね/皮つき/生
[7] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年, 肉類/<鳥肉類>/にわとり/[若どり・主品目]/むね/皮なし/生
[8] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年, 肉類/<鳥肉類>/にわとり/[若どり・副品目]/ささみ/生
[9] 農林水産省, 鶏の部位図鑑
著者プロフィール

管理栄養士・ヨガインストラクター
林田さとみ
管理栄養士として病院の献立作成・調理・配膳・栄養指導を担当。現在は特定保健指導に携わりながら、ヨガインストラクターとしても活動し、ヨガ指導歴は10年。子育て世代やシニア世代を中心に、安心して取り組める健康づくりをサポート。栄養とやさしい運動の両面から、家庭で無理なく続けられる習慣づくりを提案し、心身が穏やかに整う暮らしを伝えている。
