まぐろの栄養は種類で違う?特徴と選び方を紹介【管理栄養士解説】

まぐろの刺身

※ヘルスケアライティングアカデミーを卒業した、弊社所属の専門家ライターが執筆した記事です。
※健康・栄養に関するヘルスケアコラムの執筆・監修は、こちらよりご依頼いただけます。

まぐろは刺身や寿司、丼などで親しまれている魚です。しかし、「まぐろにはどんな栄養があるの?」「種類によって違いはあるの?」と気になる方もいるでしょう。
この記事では、まぐろの種類や栄養、選び方について解説します。

目次

まぐろに豊富な栄養素とは?

まぐろには、健康維持に役立つ多くの栄養素が含まれています。まずは、まぐろに豊富に含まれる主な栄養素について紹介します[1-3]。

たんぱく質

筋肉や骨などの材料になる重要な栄養素です。

ビタミンD

カルシウムの吸収を助け、骨の形成を助けます。

ナイアシン

糖質や脂質、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB群の一種です。皮膚や粘膜の健康維持を助けます。

ビタミンB6

たんぱく質の代謝をサポートする栄養素です。皮膚や粘膜の健康維持にも関わります。

ビタミンB12

赤血球の形成を助ける働きがあります。

このように、まぐろにはさまざまな栄養素が含まれています。

赤身とトロ、栄養の違いをチェック

まぐろの刺身

まぐろは、部位によって含まれる脂質量や栄養成分に違いがあるのも特徴です。赤身とトロでは、どのような違いがあるのか見ていきましょう[2-4]。

赤身

脂質が少なく、エネルギー量も比較的控えめです。たんぱく質を効率よく摂りたい方に向いています。

トロ(脂身)

脂質が多い分、エネルギー量は高くなります。DHAやEPAなどのn-3系脂肪酸を豊富に含むのが特徴です。
n-3系脂肪酸は血液中の中性脂肪を低下させる働きがあることが知られています。体内で十分に作ることができないため、食事から摂取することが大切です。

種類によって特徴が違う!まぐろの種類を紹介

市場には主に5種類のまぐろが流通しています[5]。

クロマグロ(本まぐろ)

まぐろの中でも最高級品として知られています。主に刺身用として流通しています。

ミナミマグロ(インドまぐろ)

クロマグロに次ぐ高級品です。刺身や寿司に用いられています。

メバチマグロ

大きな目が名前の由来です。刺身や缶詰に利用されています。

キハダマグロ

体表が黄色みを帯びているのが特徴です。缶詰の原料としても利用されています。

ビンナガマグロ(ビンチョウマグロ)

長い胸びれが特徴です[6]。主に缶詰の原料として利用されてきましたが、近年では小型魚を中心に刺身による消費が増加しています。ホワイトミートと呼ばれ、カツオやキハダマグロよりも高級な缶詰材料として知られています。アメリカでは「海の鶏肉(シーチキン)」と呼ばれています[7]。

どのまぐろを選ぶ?種類別の栄養ポイント

種類ごとの特徴を知ることで、目的や好みに合わせてまぐろを選びやすくなります[2,3]。
(下記の表では該当箇所を色で示しています。)

カロリーが気になるなら

エネルギー量を抑えたい場合は、ミナミマグロの赤身が向いています。まぐろの中でも比較的エネルギー量が低く、脂質が少ないのが特徴です。

DHAやEPAを効率よく摂りたいなら

DHAやEPAを摂りたい場合は、クロマグロやミナミマグロのトロが適しています。

鉄分補給を意識するなら

鉄は赤血球中のヘモグロビンの材料となり、全身に酸素を運ぶために欠かせない栄養素です。鉄を摂りたい場合は、ミナミマグロの赤身やキハダマグロを選ぶとよいでしょう。

【まぐろの種類・部位別の栄養成分比較】

可食部100gあたりの栄養成分エネルギー(kcal)たんぱく質(g)脂質(g)鉄(mg)DHA(mg)EPA(mg)
クロマグロ
(赤身)
15324.87.60.81000.0420.0
クロマグロ
(トロ)
32118.628.90.64500.02100.0
ミナミマグロ
(赤身)
8821.60.41.864.010.0
ミナミマグロ
(トロ)
32220.328.30.64000.01600.0
メバチマグロ
(赤身)
11525.42.30.9370.080.0
メバチマグロ
(トロ)
15823.97.50.71300.0320.0
キハダマグロ10224.31.02.0150.032.0
ビンナガマグロ11126.00.70.9140.043.0
【出典】文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増強2023年』[2]

おいしいまぐろを見分けるポイント

まぐろの刺身

まぐろをおいしく食べるためには、栄養だけでなく鮮度にも注目することが大切です。おいしいまぐろを選ぶポイントは次のとおりです。

  • 色が鮮やかな赤色またはピンク色
  • 筋が目立ちすぎない
  • 黒色や褐色の斑点が少ない
  • ドリップ(赤い汁)が出ていない・表面にツヤがある

購入する際は、これらのポイントを参考においしいまぐろを選びましょう[5,6]。

栄養の特徴を知ってまぐろをもっと楽しもう

まぐろは日本人になじみの深い食材です。お寿司といえば、まぐろを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
まぐろは良質なたんぱく質をはじめ、ビタミン類やDHA・EPAなどの栄養素を含んでいます[2]。種類や部位によって栄養価に違いがあるため、それぞれの特徴を知ることで食材選びの参考になります。
ぜひ用途や好みに合わせて自分に合ったまぐろを選んでみてはいかがでしょうか。

【参考文献】(すべて2026年7月23日参照)
[1] 消費者庁, 食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン
[2] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
[3] 厚生労働省, 日本人の食事摂取基準(2025年版)
[4] 日本動脈硬化学会, 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版, p83
[5] 農林水産省, 定番の魚5種類の目利きおいしい魚の選び方
[6] 東北農政局, マグロ
[7] 国立研究開発法人水産研究・教育機構, ビンナガ 北太平洋

著者プロフィール

管理栄養士・ヨガインストラクター
林田さとみ

管理栄養士として病院の献立作成・調理・配膳・栄養指導を担当。現在は特定保健指導に携わりながら、ヨガインストラクターとしても活動し、ヨガ指導歴は10年。子育て世代やシニア世代を中心に、安心して取り組める健康づくりをサポート。栄養とやさしい運動の両面から、家庭で無理なく続けられる習慣づくりを提案し、心身が穏やかに整う暮らしを伝えている。

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