子どもの虫歯はおやつが原因?管理栄養士が教えるおやつ習慣の見直し方

困る女性

「子どもの歯を虫歯にしないために、何に気をつけたらいいのだろう」と悩むことはありませんか。
生涯にわたって自分の歯で食事を楽しむためには、子どもの頃からの虫歯ケア習慣の積み重ねが欠かせません[1]。実は虫歯は、甘い飲み物やお菓子に含まれる「遊離糖」の摂取量と深く関わっていることがわかっています[2]。今回は、子どもの頃から知っておきたい「虫歯とおやつの関係」について、管理栄養士がわかりやすく解説します。

目次

そのおやつ習慣、今が見直しのチャンス

おやつを楽しむ親子

子どもにとって、おやつは単なる楽しみではありません。食事だけでは補いきれないエネルギーや栄養、水分を補給するための大切な時間です。また、体や心を休めてリラックスしたり、家族や友だちと和やかにコミュニケーションを図ることで、精神的な安定感をもたらし、社会性を育てる場でもあります。さらにおやつを楽しむことは、食への興味を広げるきっかけにもなります[3]。

だからこそ、「何を選ぶか」「どう食べるか」を見直すことが大切です。なかでも注意したいのが、虫歯リスクに関わる糖のとり方です。

虫歯リスクには「遊離糖」が関係?

歯の健康のイメージ

虫歯のリスクには、含まれる糖の種類が大きく関係しています。特に注目したいのが「遊離糖」です。遊離糖の摂取量が多いほど、虫歯の発生率が高くなります。「遊離糖」とは、製造者、調理者、消費者が食品や飲料に添加した単糖類、二糖類のほか、蜂蜜、シロップ、果汁ジュースなどに含まれる糖のことです。一方で丸ごとの果物や野菜、牛乳に含まれる糖は含みません[2]。

遊離糖はどのくらいまでに抑えたらいい?

ポイントのイメージ

WHOは、虫歯のリスクを減らすために、遊離糖の摂取量を総エネルギー摂取の10%未満に抑えることを推奨しています。実際には、2歳でおよそ25g、3〜5歳でおよそ30gが目安になります。さらに、5%未満に抑えることで、虫歯のリスクをより最小限に抑えられます[2,4]。

しかし、食品成分表の「炭水化物」数値から遊離糖の正確な含有量を知ることはできません。「炭水化物」には、砂糖やシロップなどの「遊離糖」だけでなく、でんぷんや果物、野菜に含まれる「天然の糖」も含まれているからです[2,5]。では、どのように「遊離糖」と付き合っていけばよいのでしょうか。

虫歯リスクを減らすためのおやつの選び方

バナナヨーグルト

子どもの虫歯予防は思い立った日から始めることができます。虫歯リスクを減らすためには、遊離糖が含まれない、または遊離糖を少なく抑えるおやつを選ぶことが大切です[2]。ここではおやつの選び方について具体例をご紹介します。

チーズ

さまざまな形状や味があり、そのままでも食べられるため、手軽なおやつとして取り入れやすいです[5]。

生の果物

食べやすい大きさに切り、そのまま食べるのがおすすめです[2,5]。

ヨーグルト

砂糖が添加されていないプレーンタイプに、すりおろしりんご、つぶしたバナナ、皮をむいて刻んだぶどうなどを加えると自然な甘みで食べやすくなります[5]。また、きな粉を混ぜると取り入れやすくなります。

さつまいも

焼きいもやふかしいもにすると、砂糖を使わなくても甘みのあるおやつになります[2,5]。

おにぎり

えだまめやゆでたほうれん草、にんじんなどの野菜を混ぜ込むことで、食事で足りないエネルギーや栄養素を補給できます[2,5]。

手作り蒸しパン

市販品は遊離糖が多く含まれるものもあるため、手作りにすることで遊離糖の量を調整しやすくなります。さつまいもやかぼちゃ、えだまめなどをお子様の好きな具材を取り入れましょう[2,5]。

おやつ時の飲み物にも注意しましょう

ジュースを飲む子供

おやつと一緒にジュースを追加で飲む習慣があると、遊離糖の摂取が増えてしまいます。そのため、遊離糖を含まない水やお茶を選ぶことがおすすめです。また、おやつ後に水やお茶を飲む習慣をつけることで、虫歯リスクの低減につながります。牛乳は遊離糖を含まないため、ジュースの代わりとして取り入れやすい飲み物です。また、カルシウムやたんぱく質も摂取できるので、おやつ時の飲み物としても適しています[2,5]。

子どもの虫歯予防はおやつから!今日からできる工夫

子どもを虫歯から守るためには、乳幼児期からおやつの選び方を習慣づけることが大切です。遊離糖が含まれているおやつのすべてを避けることは難しいかもしれません。それでも、遊離糖の少ないおやつ選びをしていくことで、虫歯予防につながります。

また毎日の歯みがきには、フッ素入りの歯みがき剤を取り入れることで、さらに虫歯のリスク低減につながります。歯科医院で定期的にフッ素を塗ってもらうことも推奨されています[6]。

まずは毎日のおやつの選び方を見直すことからはじめてみませんか。

【参考文献】(すべて2026年4月7日閲覧)
[1] 厚生労働省, 健康日本21(歯の健康)
[2] Guideline: Sugars intake for adults and children
[3] 厚生労働省, 保育所における食事の提供ガイドライン
[4] 厚生労働省, 日本人の食事摂取基準(2025年版)
[5] 文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
[6] WHO, World Health Organization. Fluoride toothpaste

著者プロフィール

管理栄養士 たわらりえ

管理栄養士 / 色と言葉がけkashiko™メソッドファシリテーター
たわら りえ

管理栄養士として、子どもから高齢者まで幅広い世代の健康づくりをサポートしています。総合病院や特定保健指導での経験を生かし、信頼できる形でわかりやすく情報をお届けしています。楽しみながら続けられる食生活を大切に活動しており、現在は記事やコラムでも、毎日の食事で健康をサポートする情報を発信しています。
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